新潟県生まれの涼やかな夏のきもの「小千谷縮」

涼しさの秘密は縮ならではの「シボ」

麻の布地に凹凸の「シボ」があり、涼やかな風を通し、爽やかな小千谷縮。

単衣の季節から真夏までオシャレで最高に心地よい夏きものです。

ゆかた感覚で楽しむ

小千谷縮は、新潟県小千谷市周辺でつくられる麻織物。江戸初期、播州明石の堀次郎将俊が明石縮の技法を応用し、ヨコ糸に強い撚りをかけることで独特の「シボ」を生み出したのが始まりです。

苧麻(ちょま)を細かく砕いてつなぎ合わせ、一本の長い糸を作ります。準備されたタテ系に、模様付けされたヨコ系一本一本を、柄を合わせながら丹念に織ります。さまざまな模様がすべてヨコ糸で様が織り出されているのも特徴のひとつ。織り上げられた反物は、生地を白くするために雪の上でさらす「雪さらし」を行います。小千谷縮は新潟県を生産地とする越後上布とともに国の国の重要無形文財に指定、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。

単衣きものとしてゆかた感覚で楽しむ

夏きものというと真夏だけのきものと思われるかもしれませんが、6月から9月くらいまで着られ重宝します。

単衣として楽しむ

長襦袢を着て八寸帯でお太鼓を締め、足袋と草履を合わせれば単衣きものとして楽しめます。

ゆかた感覚で楽しむ

肌襦袢、裾よけなどの和装下着をつけ、直接小千谷縮を着て、博多織の半幅帯さまざまなどを合わせればゆかた感覚で楽しめます。

ちなみに麻100%の小千谷縮は、自分で洗濯ができるのも大きな魅力!洗濯機のオシャレ着洗いコースで優しく脱水し、きものハンガーにかけて「手のし」できものの形を整えて干せばアイロン不要です。干すときは色ヤケしないよう日陰を選びます。