初めて着物でお出かけ編
着物でお出かけするときの着物のマナー、コーディネート、車の運転や乗降、トイレなどで注意する点などをご案内します。
Q.着物に合わせるバッグは、洋服のものでもいいの?
洋服のものでも構わないと思います。ファッションの一つとして、色・柄・形を着物とのバランスで楽しんでいただければいいと思います。ただ、持ち手が長いバッグは、バランスが難しかったり、腕にかけるなど持ち方によっては着物にシワが生じることもあるので、注意が必要です。
Q.着物で過ごすときに注意すべき所作などはあるの?
着物と洋服では、ご自身の動ける範囲が異なる場合があります。そうした違いも楽しんで過ごしてほしいと思いますが、初めて着物を着る方が想定外のアクシデントに見舞われないように注意を払うべきところをご紹介します。
●足元:ツルツルした床が靴よりも滑りやすいこともあります。
●たもと:洋服にはない部分なので、食事の際、手をのばし、汚してしまうこともあります。たもとを押さえるということを忘れないようにしてみてください。
●袖:ドアノブや椅子の背もたれにひっかけて、破いてしまうこともあるようです。意識をしてみてくださいね。
Q.雨の時には、何に気を付ければいいの?
雨の日には、水濡れと泥はねが心配です。
着物は、正絹(しょうけん)=シルクでできているものも多く、水に濡れることで伸び縮みが生じる素材です。その性質から、光の反射で水に濡れた部分が輪ジミとなってみえてしまうことがあります。また、裾(すそ)のあたりに、泥がはねてしまうことがありますので、注意が必要です。
あまのやでは、突然の雨の事前の備えとして、着物の上から羽織る「雨コート」、足袋(たび)・草履への泥はねを防ぐ「雨草履」・撥水や撥油の加工である「ガード加工」をお勧めしています。
Q.車の乗り方は?
先に荷物を座席に入れてから、お尻から腰掛け、足を揃えてお尻を支点にくるっと90度回って乗りましょう。
Q.着物で車の運転する時の注意点は?
車を運転するときは、帯の分、いつもよりもシートを倒したほうが運転しやすいです。また、運転中、草履や下駄は靴に履き替えてもいいと思います。
Q.車や電車に乗るとき、お太鼓がつぶれてしまう! どうしたら良い?
浅く腰掛けましょう。お太鼓だったら、そのまま背につけてしまってもさほど崩れません。振袖や文庫のときには、前の手すりにつかまるなど、できるだけ崩れないように。また、崩れてしまったらどうしたらいいか、着付けをしてくれた人にも聞いてみるといいかもしれません。
Q.着物でトイレに行く時の注意点は?
着物スリップを着ている場合が、一番簡単です。一枚ずつ着物をめくっていき、着物や長襦袢、帯をスリップで包み込んでしまい、チューリップの様な状態にすると、楽ちんです。あまのやでは、マナー講座なども行っており実際に人形でお見せすることもしています。実際にどうするのか、イメージがつかない方はご相談ください。
Q.振袖でトイレに行く時の注意点は?
まず袂(たもと。着物の袖の部分)を軽く結んでから、一枚ずつ着物をめくっていき、振袖、長襦袢、帯をスリップで包み込んでしまうと簡単です。
あまのやでは成人式直前に、着物を着た際の「ふるまい方講座」を開催しています。心配な方は、ぜひご参加くださいね!
Q.振袖で階段を上り下りするときの注意点は?
振袖の袂(たもと。着物の袖の部分)を引きずらないよう、両方の袂を揃えてから左腕に乗せ、歩きやすいように右手で上前を軽く持ち上げると歩きやすいです。