白露の着物コーディネート*加賀型友禅単衣&萩柄塩瀬染め帯*

暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったものですね。朝晩がすっかり過ごしやすくなりました。
今回の二十四節気は白露(はくろ)ですが、しらつゆ、とも読めますね。
白露とは、草花に降りた朝露が、白く輝くころ…という意味があるそうです。
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今回のコーディネートは、加賀友禅の型染を着てみました。
加賀友禅というと、ちょっと身構えてしまうのですが、こちらは型染で加賀小紋として、比較的気楽に着られます。

帯は淡いピンク地に、萩の描かれている塩瀬の染め帯です。
晩夏から秋にかけて咲くといわれている萩。
私の好きな端唄に「萩桔梗」というものがあるのですが、歌詞がとにかく美しい。

「萩桔梗 中に玉章(たまづさ)忍ばせて 月に野末に 草の露
君を松虫 夜毎にすだく 更けゆく鐘に雁の声
恋はこうしたものかいな

波の瀬に 月は今宵も 影差せど 届く瀬のなき わが思い
あだし 仇波 寄せては返す 夢見る暇も 涙ぐむ
辛い浮世じゃ ないかいな」

萩桔梗に恋する男性への想いをしたためた手紙を忍ばせて、再びの逢瀬を待ち望んでいます。
秋の風情と心情が切なくも美しい、唄なのです。

振り付けも、なんとも幻想的で美しい振りがなされているんですよ。

話が少し逸れてしまいましたが、この帯には真綿芯を入れているので、普通の帯より軽くて柔らかく
お太鼓を作ったときの表情が、柔らかく仕上がるんです。

単衣の季節になり思うことは、夏は夏の素材を楽しみ、単衣の時期は、単衣の軽さと絹の肌触りを感じ、
袷の時期は絹のぬくもりと絹の重なりを楽しむ…
着物の楽しみ方は色々あるなぁと、しみじみ思うのです(こう思えるのも暑さが和らいだから、というのが大きいです笑)

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