【華道の流派】いけばな教室探しの豆知識
はじめまして、あまのやの齋藤です
あまのやは和文化の地域振興を掲げ取り組んでいます。
日々の暮らしの中で、植物があると心が癒されませんか?
お庭の植物を一輪 玄関や食卓に…!
それだけで彩りを添えてくれますよね。
ですが、華道と聞くと難しく感じる人も多いのではありませんか?
「華道」を身近に感じていただき、少しでも多くの方に取組んでいただけたらと思いご紹介させていただきます。
《今回の内容》
1.華道の歴史
2.華道の三大流派と作法
・池坊(いけのぼう)
・小原流(おはらりゅう)
・草月流(そうげつりゅう)
3.華道の道具
4.さいごに
1.【華道の歴史】
いつどのように誕生したのかはハッキリしていません。
しかし、仏教が伝わってきて仏様にお花を供える風習が華道のルーツになったとも言われています。
また、日本では仏教が伝わる以前から自然と人間は一つであるという考え方があり、自然の中に神様が居ると思う心や、生活の節目に草花を飾った習慣が生け花のルーツになっているという説もあります。
諸説ありますが、室町時代中期に京都六角堂の僧侶【池坊専慶】が武士に招かれていけた花が京都の人々の間で評判となり「華道」を成立させました。
華道は、様々な植物と様々な材料で様々な花器に思いを表現する芸術です。
そして、色々な流派があります。
その流派は、数百あるそうです。
各流派によって生け方や決まり事も異なります。
それでは、華道三大流派と言われている「池坊」「小原流」「草月流」についてご紹介いたします。
華道の三大流派と作法
《池坊(いけのぼう)》
室街時代前期に池坊専慶(いけのぼうせんけい)が成立
・・・池坊 専慶(生没年不詳)
京都の紫雲山頂法寺(通称:六角堂)の僧侶であり、池坊花道の元祖です。
室町時代後期に池坊専応(いけのぼうせんおう)が確立
・・・池坊 専応(1482年~1543年)
京都の紫雲山頂法寺(しうんざんちょうほうじ)(通称:六角堂)の僧侶であり、いけばなの理論をまとめ花伝書「池坊専応口伝」として広まりました。
日本最古の華道の家元です。
虫食いの葉・先が枯れた葉そして枯れ枝の美しさを生ける心のいけばなであり、3つの技法があります。
・立花(りっか)
室町時代から続く最も古い様式で草木により大自然の風景を表現します。
・生花(しょうか)
江戸時代に成立したシンプルな様式で1~3種類の花材を使い草木が地に根を張り生きる姿を表現します。
・自由化(じゆうか)
型のない様式で自由にいけばなを表現をします。
《小原流(おはらりゅう)》
明治時代に「小原雲心(おはらうんしん)」が創立した流派
・・・小原 雲心(1861年~1916年)
1861年、島根県松江の陶芸家の家に生まれる。
彫刻家として活躍していましたが、病弱のためいけばなの道へ転身し、西洋文化の流入のなか西洋草花をいける水盤や鉢を考案。
これまでにない盛花を創始しました。
・盛花(もりばな)~
口の広い水盤に、剣山を置き、花を盛るようにいけます。
これにより従来の線的な表現だけでなく、様々な表現で広がりを強調したいけばなです。
水盤に剣山というイメージが知られていますが、そのかたちを最初に生み出したのは、小原流です。
・瓶花(へいか)
花瓶を使ったいけばなです。
江戸時代からあった「投げ入れ花」と呼ばれる、花瓶に材料を自然な姿で入れて見せるいけばなを受け継いでいます。
・花意匠(はないしょう)
多様化したさまざまな花にも対応できるいけばなです。
いろいろな方向から見ることのできるように工夫された型であります。
洋風の住宅に合うテーブルの上に盛るような型で、平たく背の低い「水盤」に剣山を使ういけばなです。
《草月流》
1927年「勅使河原蒼風(てしがわらそうふう)」が創立した流派
・・・勅使河原蒼風(1900年~1979年)
華道家の勅使河原久次の長男として1900年に生まれました。
素晴らしい才能に恵まれ、これまでの型通りにいけるいけばなではなく、新たに自由な思いを花に託し自分らしくいける草月流を創始しました。
「型」にとらわれることなく、自由にその人の思いを表現するいけばなです。
紙や合成樹脂そして金属などいろいろな素材を使います。
華道の道具
華道をはじめたいと思っている方、何を用意したらいいのかしら…と悩んでしまいますよね。
華道に必要となる道具をご紹介します。
*花鋏(はなばさみ)
余分な枝葉を切ったり花材の長さを切りそろえるときに使います。
わらび手とつる手の2種類あります。
*花留め(はなどめ)
花を花器に固定するときに使います。
剣山(けんざん)・亀甲(きっこう)・七宝(しっぽう)などがあります。
花器や花材等により大きさや形を使い分けします。
*花器(かき)
草花や樹木など生けるための器です。
↓水盤(お皿型)
↓寸胴(筒形)
他にも、壺・鉢などのような様々な素材・形のものがあります。
【あると便利な道具】
*花袋・花がっぱ
花を持ち帰るためのものです。
*エプロン
華道に取組むときに、花によっては濡れたり汚れたりすることもあります。
服の汚れを気にせずお稽古に集中することができます。
*水さし・じょうろ・バケツ
花材を扱うときには水切りなどで水が重要です。
*フローラテープ・ワイヤー・ペンチ
お花の補強や特殊な形をつくるときに使います。
*水揚げ剤・活力剤
花材を長持ちさせることができます。
流派によって決まっていることがありますので、まずは先生にご相談してくださいね。
ちなみに、私がお稽古を始めた時は何も持ってはいませんでした。
お稽古をはじめてから花鋏は先生にご用意していただき、それ以外のお道具の花器・剣山は先生がお貸ししてくださいました。
最初からすべて揃えず、お稽古をしながら徐々に揃えました。
さいごに
いつも玄関に季節の草花が何気なく花瓶に…、それもお庭にある植物でした。
私も、お花を習いたいと思うようになり母と同じ流派にしようと思い決めました。
花器にいけるだけではなく、瓶の中にお花をいれて作るフラワーボトルなども習いました。
そして、さまざまな草花にも触れることもできました。
四季折々の植物をいけることで空間を華やかに、そして日本の美しい自然と季節を身近に感じ堪能することができます。
また、季節や自然を身近に感じることで心と身体をリラックスさせる効果もあります。
流派や先生によってスタイルに違いがあるので、自分の好みに合ったいけばなのスタイルを選んでください。
華道体験教室や各流派の作品をご覧になるのもよいと思います。
日本の美しい自然と季節を感じながら植物にも詳しくなれる華道を、是非お楽しみください。
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