【子供の着物】ちょこっと豆知識~お宮参り編~

こんにちは、あまのやの古島です。

子どもの着物姿って愛くるしくてなんとも言えないですよね♪

だいぶ過ぎてしまいましたが、11月は七五三シーズンで、お子さまたちの着物姿を目にする機会も多かったかと思います。

そこで、今回は子どもの着物について何回かに分けてお話ししようと思います。

 はじめに

子どもも大人も今はほぼ洋服で過ごす時代ですが、節目節目でやはり着物でお祝いされるご家庭も多いのではないでしょうか。

お子さまの誕生からその時に着る着物や行事など、お話しできればと思います。

着物の種類はお子さまの成長とともに変わっていきますので、まずはそこからお話ししようと思います。

 着物の種類と構造

まずは、着物の種類からお話ししますね!

一般に「着物」と呼ばれるものは「長着」を指します。

いわいる成人の方が着る着物のことです。

着物は原則として、幅約38cmの反物から仕立てるので、衣服の幅が約30cm以上になる場合には、必ず反物を縫い合わせるので縫い目ができます(背縫い)。

三歳くらいまでの子どもは背中の幅が狭いので着物は背中に縫い目がありませんが、大きくなってくると縫い目のある着物になります。

男女ともに着物の構造はほぼ同じですが、女性と子どもの着物のみに、身八ツ口と呼ばれる袖付けの下に開きがあります。

一つ身

赤ちゃんから二歳くらいまでの大きさです。
お宮参りの祝い着など。

反物の幅が背幅になるので、背縫いがありません。

三つ身

二~四歳くらいまでの大きさです。
三歳祝い着など。

身丈の三倍が身頃となることからこのように呼ばれます。

 四つ身

十二歳くらいまでの大きさです。

五歳祝い着や七歳祝い着は四つ身になります。

身丈の四倍が身頃となります。

 本裁ち

大人の長着を作るための断ち方で、反物一反を使います。

 お誕生~お宮参り~

 一つ身セット 

一つ身セットとは、一つ身の着物に袖なしの綿入れ半纏(はんてん)を合わせたものです。

袖なし綿入れ半纏は地方によって「ちゃんちゃんこ」などと呼ばれ親しまれています。

このセットは誕生から二歳くらいまで着用できるので寒い時期のお宮参りで祝い着の下に着ることができるほか、お正月や初節句などにも重宝します。

 お宮参りと祝い着

お宮参りとは子どもを授かったお礼と、これからも元気に育つようにという祈願のため、生後一か月頃にお参りするのが「お宮参り」です。

一般的に男の子は産まれて31日目、女の子は32日目に参拝するとされています。

しかし必ずしも生後一か月頃に参拝しなければいけないというわけではありません。

日取りよりも大切なのは赤ちゃんやママの体調です。

そして季節などによって負担がかからない日を選ぶと良いかと思います。

お宮参りの祝い着は抱いている子の上にかけ広げるため「掛け衣」や「掛け着」とも呼ばれています。

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赤ちゃんにかけたときの後ろ姿も美しくなるように柄などが配慮されています。

 お宮参りの祝い着はどんなもの?

お宮参りの祝い着には親の願いをこめたさまざまな吉祥文様が描かれています。

上記にも記したように、赤ちゃんの着物は一つ身という祝い着です。

男児の祝い着には子供が健康であるように、勇敢であるようにという願いがこめられ、文様では鳳凰・鷲・鎧兜などが好まれています。

色は黒色や紺色が一般的ではございますが、最近では灰色、白色なども好まれています。

女児の祝い着には「古典文様」が多く、良縁や豊かな暮らしを象徴します。

御所車や毬などが主流ですが、最近では振袖のようにアレンジしたお祝い着もございます。

色は赤・桜色が女の子らしく好まれています。

 お宮参りと縁起物

お宮参りに用いる小物は「犬張り子セット」などとして販売されています。

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セットよく含まれている内容は次の通りです。

*よだれかけとフード帽・・・健康長寿を願って鶴の刺繍を施してあります。

*守り袋・・・神社でいただいた守り札を入れます。

*お宮参り扇子・・・末広がりの幸運と子孫繁栄を願う意味があり、男女で色が異なります。

*御紐銭・・・赤ちゃんが一生お金に困らないようにとの願いを込めて、ご祝儀としてお小遣い程度のお金を熨斗袋に入れて扇子に取り付けます。

*犬張り子・・・犬にあやかって安産であったことに感謝する、また子どもが犬の仔のように元気に育つという願いが込められています。

*でんでん太鼓・・・子どもをあやすのにために江戸時代から使われてきた玩具です。でんでん太鼓はすべて丸で作られていて、角のないまろやかな性格に育つようにとの願いから、犬張り子同様に縁起物として使われています。

*誕生記・・・誕生と成長を記録します。

 縁起物の付け方

お宮参りの祝い着は、赤ちゃんの顔が出るように掛け広げ、抱いている人の肩と脇から背中に通した紐を後ろで蝶結びします。

また襦袢を下に重ねるときの付け紐は祝い着の付け紐と一緒に結びます。

結ぶ前に、紐に扇子やお守りなどの縁起物を通します。

地域によっては、結んだあとの祝い着の紐部分に、縁起物の水引を結び付けるという地域もあるそうです。

 お宮参りの祝い着は誰が用意するの?

地域によっては「祝い着は母方の実家で用意しなければいけないもの」という考え方がありましたが、両家の話し合いでお決めになられる方もいらっしゃいます。

あまのやでは今でも母方の実家でご用意なさる方が多いです。

購入・レンタル・昔のを使用・親戚等から借りるというように、今は選択肢が増えてきている背景もあると思います。

ちなみに、我が家では私が掛けた祝い着を娘のお宮まいりで使用しました♪

 大人の服装は?

ご両親さまやお祖父母さまの服装はフォーマルであれば問題ありません。

ママやお祖母さまが着物をお召しになるご家庭もあります。

ただ授乳などママはまだまだ忙しい時でもあるので、写真撮影時のみ着物というママもいらっしゃいます。

 まとめ

着物の種類や柄には意味があり、赤ちゃんの健やかな成長を願っています!

麻の葉の肌着をご用意するご家庭も多いかと思いますが、麻の葉にも意味があります。

「麻は日に日に伸びることから健やかな成長を意味し、麻の葉はその鋭いかたちが魔をはらう」と信じられてきたため、産着や肌着などによく用いられます。

また、お祖母さまが赤ちゃんを抱く風習は、産後の母体への思いやりから生まれたものと言われています。

今後お祝い着をそろえる際の参考になれば幸いです。

ご不明な点などございましたら、お気軽にお問合せくださいませ。

お宮参りがご家族皆様にとって最高の記念日となりますように・・・

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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