【着物】お尻部分がほつれた…原因と対策をご紹介!

こんにちは、古島です。

着物は着ていると、お尻や脇・袖付けの部分などの縫い目がほつれる場合があります。
もしかしたら、実際に経験された方もいるかもしれませんね。
脇や袖付け部分のほつれは、脇を閉じていればまだ隠し通せることもありますが、お尻部分はコートやショールを羽織らない限り目立ってしまう可能性があります。
お尻部分にダメージを受けている着物は意外と多いような気がします…。
そこで今回は、お尻部分のほつれにスポットを当ててご紹介していきたいと思います。
出先でブチっとならないための対策も教えちゃいます♪

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**目次**
なぜお尻部分はほつれやすいの?
事例紹介
お尻のほつれ対策
・ヒップに少し余裕を持たせて着ましょう
・単衣や夏物には居敷当てや背伏せをつけましょう
さいごに

なぜお尻部分はほつれやすいの?

お尻部分の縫い目がほつれてしまうのは、やはりお尻という圧が一番かかるからでしょうか。
座ったり立ったりするとき大きな負荷が縫い目にかかります。
縫い目の糸に対し左右に引っ張られる強さが大きな力となり、また、古い着物だと劣化した糸が負荷に耐え切れずほつれの原因となります。
場合によっては、生地が裂けたり、破けたりすることもあるので気を付けましょう。

事例紹介

着物のお尻部分がほつれてしまいました…(Y様 小山市)

着物を着る機会があり、訪問着を着用された時のこと。
お尻部分がほつれてしまっていたそうです。
ご自分では気づかず、周りの方に声をかけていただいたのだとか。

この着物は、Y様のお母様の訪問着で、数年前に姪っ子さんがお子さんの七五三でお召しになり、その後クリーニングして保管されていました。
そして先日、Y様が着用してほつれが見つかり、お持ちになりました。
もう数十年も前の着物ということで、糸の劣化が原因だそうです。
お尻部分は、座るときに一気に縫い目に負担がかかるので、糸が弱っていた上に力が加わってほつれてしまったようです。
お尻のほつれ直しは、部分的にお直しすることも可能ですが、今回は糸の劣化が原因ということもあり、さらにY様の場合、もともと寸法が合わず(お母様との身長差があり)、裄(ゆき/着物の背縫いから袖口までの長さ)も身丈(みたけ)も短かったので、思い切ってお仕立て直しをすることになりました。
八掛(はっかけ/袖口・裾に付ける裏地)も、年相応のお色に変更です。

加工内容は、一度着物を解き洗います。
少しヤケている箇所もあるため「ヤケ直し」「変色修正」を行い、その後、寸法を大きくする場合に元の折り筋が目立たなくなるように「筋消し」をしてから「お仕立て」となります。

~ご納品日~
八掛(はっかけ)が変わるだけで雰囲気がとても変わり、新品のような仕上がりになりました。

「寸法も大きくしてもらえて、私と子供たちとで着る楽しみが増えました♪思い切ってお願いして良かったです!これから小物を選ぶのも楽しみにしています。」と、嬉しいお言葉をいただきました。
Y様、ステキなエピソードをありがとうございました。

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お尻のほつれ対策

上記からも分かるように、古い着物や長く着ている着物は注意が必要です。
お尻がほつれないためにも対策をしましょう!

・ヒップに少し余裕を持たせて着ましょう
お尻まわりをきつめに巻きすぎると、お尻の圧がもろにかかってしまいます。
気持ちゆるめに合わせ、縫い目に負担がからないようにしましょう。
着る時にゆったりめを心掛けると良いかもしれません♪

・単衣や夏物には居敷当てや背伏せをつけましょう
単衣(ひとえ)や夏物は裏地がなく生地の薄いものもあります。
居敷当てや背伏(せぶ)せをつけて補強してみましょう。
居敷当てとは、後ろ身頃から下半身部分だけにつける当て布のことで、付けることで補強になり、お尻部分の表地に直に力がかかりにくく、縫い目の開きを防いでくれます。
また、薄物だと気になる「透け感」。
居敷当てをつけることで、気にならなくなります。
背伏せは、生地にかかる負担を軽減し、縫い目がほころびるのを防ぐための補強の役割があります。


古い着物などで全体の糸が弱っている場合は、仕立て直しをしてもらうのが安心かと思います。

さいごに

お尻部分がほつれてしまった原因と対策をご紹介いたしましたが、いかがでしたか?

アンティーク着物など昔の着物は、特に糸が弱っている可能性があります。
ご着衣用前とシーズン終わりにお尻部分も点検してみてください。
また、着付けの仕方や居敷当てなどの対策もして防いでいきましょう。

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